2008-07-17

拝啓 野茂英雄 様 [先駆者へ捧ぐ]

拝啓 野茂英雄 様

今朝のFMニュースであなたが引退されるとお聞きし、ついにこの日が来たのかと少し寂しい気持ちになったのでこうして書かせていただきます。あなたが1995年にLA Dogersへ入団するため、アメリカへ渡った時のベースボールプレイヤーとしての気持ちを理解する事は私には難しいかも知れません。しかし同じ日本人として異国へ希望と夢を片手に、もう片方の手に挑戦というものを抱えて日本を出た気持ちは私にも痛いほど理解できます。それから数年、あなたが活躍して現地のTVニュースに映像が流れる度、その姿を見て私はあなたを誇りに思える日を過ごさせていただきました。「おい、ノモってすげえな」とベースボールの国の人たちに言われると、異国で過ごす私の気持ちを和ませてくれた上、あなたと同じ日本人である事、そして同じように異国で頑張るあなたを誇りに思えたものです。そして何よりもあなたの活躍する姿が本当に大きな励ましになったと我々異国で過ごした者誰もが思った事でしょう。もちろんあなた自身も見知らぬ慣れない土地でひとりぼっちでした。その中で本当にあなたは頑張ったと思います。

「悔いは残る」、あなたはベースボールプレイヤーを辞めると決めてからもそう思っているそうですね。きっといつだってあなたは完璧なものを求めてきて、パーフェクトゲームを達成した時だって笑みの裏側にはあなたにしかわからない何かがあったりしたのでしょうか。完璧を追求して向上をいつも求めるからこそ「悔いは残る」のかも知れません。でもあなたは十分過ぎるくらい私たちを励ましてくれました。悔いが残らないよう努力する生き方を見せてくれたあなたの姿に私たちは勇気づけられ、そして感動もしました。今まで頑張りましたね。本当にありがとう。

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