2009-04-11

普段おかしいと思わない不自然さ。[医療制度に思う]

先日やっと観たのはマイケル・ムーア監督の『シッコ(SiCKO)』、地元の医師会が上映していた時があったのに行けなくて、やっと観る事が出来ました。ちょうど叔母が入院していたりといろいろ医療について考える事があったタイミングだったので、ものすごく奥が深かったです。マイケル・ムーア監督の作品と言えば突撃インタビューが特色なんだけれど、今回は本当にシンプルな出来具合になっていると言うか、問題提起的な雰囲気でした。ご存知の方も多いと思うがアメリカには一般的な国民健康保険制度というのがなくて、勤務先が提供する保険か保険会社が提供する商品に加入している訳で、高くて払えない事などを理由にしている人々はなーんと約5千万人いるそうです。この人たちは病気になったらどうするのかと言えば病院にかかると当然10割負担、保険に入っている人だって中には保険会社が経営する病院における治療しかカバーしなかったり、そんな状況になっている。一方で医療費が全くかからない国の実情を紹介したりしているんだけれど、本当に住みやすい国というのは教育と医療にお金がかからない国なのかも知れないなあとつくづく思ってしまいました。それに日本の何割負担という制度もおかしいし、ね。「かつてアメリカ人はボランティア精神に溢れ、困っている人がいれば助けの手を伸ばすすばらしい国だと思っていた」という監督のナレーションが耳に残る。医療制度がどう変わっていくかは別としても、でも予防医学のあり方や大切さもよーく身に染みました。でも仕事中に指を2本誤って切断した人が医療費が高くなるので1本諦めた話はひどい話だったな、、、。マイケル・ムーアは911の時にボランティア救助活動をしていて病気になってしまった人たちを、映画の最後である場所に連れて行きます。これはなかなか彼らしい。

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