2008-05-21

物事はもっとシンプルに。[・・・なるはず]

トヨタグループが「パワーポイント」自粛令!?
「パワーポイントの使用は控えた方がいい。特にプレゼン資料のカラーコピーは…」
 最近、トヨタ自動車社内からだけでなく、系列会社のあいだからでさえ、こんな会話が聞こえてくるようになった。事の発端は、5月8日の決算発表での渡辺捷昭社長の発言だ。
 今年度の営業利益は、円高、原材料高、米国市場の不振という“三重苦”で、トヨタといえども、3割減の厳しい見通しだ。決算会見の後、周囲を取り囲んだ 記者団に対し、渡辺社長は「もう一度、原点に返って原価低減を行う」と一層のコスト削減を強調した。そして、続いて飛び出した次の言葉がその後のパワーポ イント自粛ムードにつながった。
 「社内の意識はまだまだ甘い。昔は1枚の紙に(用件を)起承転結で内容をきちんとまとめたものだが、今は何でもパワーポイント。枚数も多いし、総天然色でカラーコピーも多用して無駄だ」と苦言を呈したのである。
 何気ない渡辺社長の発言だが、ロシアの国家予算に匹敵するほどの売上高を誇るトヨタのトップの言葉。同社を頂点とする産業ピラミッドの隅々にまで鶴の一 声は行き渡り、実際にパワーポイントやカラーコピーの自粛ムードが急速に広がっているのだ。トヨタ社内では「かつてのような新幹線のグリーン車禁止令の復活かとの噂も駆け巡っている」(関係者)という。

(後略)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080521-00000000-dol-bus_all
ダイヤモンド・オンライン Yahoo!ニュース 2008年5月21日 配信

今日何となくニュースのトピックに出てた記事なんだけれど、トヨタの渡辺社長の気持ちってよーくわかる。ここ数年、自分の会社だけじゃなくて同業者の集ま りの会議が多くなって思っていた事なんだけれど、サービス精神なんだと思うものの同じ資料を毎回配布するのが納得いかず、先月から会議の最後に次回必要な 資料は再度参加者に持って来てもらう事にしました。それって当たり前な事なんだけれど、逆に何も持たず会議に参加しても同じ資料が用意してある状態が当た り前になっている事自体がおかしいし、これはちょっと恐ろしい気さえする。それにだいたい資料を自ら持ってこないような人に建設的な考え方が出来るわけがないとさえ思ってしまいます。まあ、確かに大した事じゃないのにPowerPointをわざわざ使う人もいるんだけれど、画像を出して説明したりするのには非常に重宝するんだけれど、画像もグラフもないのにポイントをおさえた文章だけ表示してる人ってたまーにいますね。これは何かに似てるなと思って考えてみたのですが、学校で先生が黒板に書いた事を覚えるためにノートに写すんじゃなくて、いかにきれいにノートに写すかにポイントが知らず知らずズレてる状況と似ているのではないのでしょうか。いつの間にか資料の内容よりもPowerPoint作りがメインになってしまってるような。

今日たまたま用事があって小さな事務用品の会社へ行く事があったのですが、お願いした用件が済む少しの間、受付前に置いてあった椅子に座って待っている時にじっくり会社内を観察する事ができました。1フロアが400平米ほどの会社で25人分ほどのデスクがおいてあり、天井の蛍光灯からスイッチ紐が下がってて、まあ、15年以上も前によく見た光景とでも言いますか、ちょっと古くさい雰囲気です。で、ガラス張りの入り口を抜けると創設者の銅像や、置くの方には同一人物と思われる人の肖像画が飾ってあったり、こういう会社ってどうなんだろうなあ、、、と思っていると電話が鳴り、受付の女の子が電話に応答した後に一言「社長からの電話なんですが、今とても大事な会議に出ているので電話はしてこないようにとの事でーす」。たぶん会社の誰かがそのとても大事な会議に出ている社長にかけてしまい、鬱陶しく思った社長が電話をかけてきたのでしょう。ううむ、こういう社長がリーダーである会社ってどうなんでしょうね。マナーモードにしておくのも嫌ならケータイの電源を切っておけばいいじゃないかと思うんだけれど、でもかかってくる電話によっては出なくちゃいけないのかも知れないし、それにしたってどこか効率が悪いような、感覚的にマズい会社なような気が。

ちなみにスライドを利用したプレゼンテーションの極みは先日観た映画『不都合な真実(An Inconvenient Truth)』に出て来るゴアさん。彼の場合はそれ以前に優れたスピーチメイカーでもあるんだけれど、もっと見たいと思わせるあたりスゴい。

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