2009-01-25

"クラッシュ"。[Jack, I think this is the beginning of a beautiful friendship.]

いつものように旭川で出張を終えて帰る途中の出来事、途中でホワイトアウトするくらいの吹雪に遭遇してヒヤヒヤしながら走っていたのですが、無事に難所もあと少しで終わるというところで前から走ってきた大型トラックがパッシングして来ました。何だろうと思って少し進んだところで2台の車が端に寄せて停車中、反対側の中央分離帯に乗り上げた後も見えたのでスリップしたようです。ハザードをつけながら接近し誰も怪我がないか訊いてみると、「外国の方で日本語が出来ないようなんです」と僕より先に停車してあげた女性が言います。話を聞くと単独でのスリップ事故でバンパーを破損しオイルも漏れて自走も出来ず、乗っていた当人達に怪我はないけれど日本語が出来ず困っている様子。英語は出来るか聞くと出来るというので事故現場から少し離れた安全なところに僕は停車し、彼らのレンタカー会社と警察に電話してあげました。詳しい話を聞くと香港から来たというその夫婦は函館で車を借りて北海道内あちこち旅行しているそうで、冬道は今回初めてだという事です。地元の人間でも冬道は走りたくないのに、知らないというのは恐いな、、、。で、警察に電話しても1時間くらい現場までかかったので世間話をいろいろ彼らとしているうちに仲良くなりました:-)

やっとお巡りさんが来て現場検証が終わり、終わったら再度電話をくれと言ったレンタカー会社に電話すると新しい車の現場までの輸送に2時間かかるという話、、、でもレンタカー会社までいけば車はあるというのでどうせ僕の自宅からレンタカー会社までは10分程度だし、話は彼らをそこまで連れて行く事に:-) と言う訳で1時間ほどの道中で彼らといろいろ話していると旦那さんのジャックは特殊な工業用エアクリーナーを輸入したりする仕事をしてて、奥さんのジャニスは日本の会社の香港支店で会計をやっているらしく、彼らが日本に来るのは数回目だけれど北海道は初めてで気に入ってくれてると言う。それはよかった。年齢も近いので話しやすさもあっていろいろ盛り上がってしまい、結局彼らは助けてくれたお礼に夕食をごちそうしたいと言うから、お礼とではなく友達としてならとお言葉に甘える事にしました。家族も連れて来いとジャックは言うのでうちの奥さんも娘も同席、地元らしいレストランで食事したのだけれどパパが異国の言葉を話す姿を初めて娘は見るので変な顔をしていました:-)

そんな訳で奇妙な友情の始まりです。妙に気が合うところがあって話していて楽しかったし、食事をしていてもなかなか食べ物が入らず話に夢中になってしまった。久しぶりに英語で話すのも楽しかったし、ね。うちの奥さんも会話を聞き取るくらいは出来るけれど、娘はお昼寝をしていない事もあって途中でウトウトとしてしまい、みんなで記念に撮った写真の中で娘は寝ています:-) 何度も今日はありがとうと言っていた彼らだったけれど、「僕もかつてにしろ今にしろ旅行をしている時にはいろんな人に助けられているので、そのお返しに困っている旅行者がいたら助ける事にしてるんだ。だからお礼は僕に言うんじゃなく、香港に戻って困っている旅行者を見つけたら助けてあげてね」と伝え、堅い握手をして別れました。「Jack, I think this is the beginning of a beautiful friendship」、映画『カサブランカ』の最後のセリフを引用:-) 我々はいつでも旅行者なのだと思う。うん。と言う事で新しい友達が出来たのだけれど、無事に香港まで戻れたかな。いつか香港に行ったらぜひ彼らに会おう。

どうでもいい話なんだけれど、110にGPS機能付きケータイから電話すると警察側で場所をサーチしてくれてどこから電話しているのかわかるようですね。警察が電話に出る前にピロピロピロと電子音が聞こえたので何かと思ったら、どうやらそういう事のようでした。話し終わってからケータイを見たらGPSデータのやりとりがあった事を表示していたし、世の中ずいぶん進歩したんだなあ。

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