2009-01-30

実はわかりやすいのかも知れないキューブリック。[デボチカな映画たち]

ここ数日CSの映画チャンネルがKubrick特集をしているのか、『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(Dr. Strangelove or : How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb)』やら『シャイニング(The Shining)』、と言う訳で今日は『フルメタル・ジャケット(Full Metal Jacket)』を観た後に少しだけ『時計じかけのオレンジ(A Clockwork Orange)』を観ました。『時計じかけのオレンジ』が終わったら夜中の3時になってしまうので途中で辞めたけれど、久しぶりに観る『フルメタル・ジャケット』は深いものがあったような。きっと米軍のアフガニスタン〜イラクという流れが頭にあるからなのかな。軍隊の鬼教官と言えばこの『フルメタル・ジャケット』に出て来るHartman軍曹だと思うんだけれど、たぶんこの後に作られた映画に出て来る軍隊特訓モノの教官は多少なりと彼を意識して作られているのでは。"Pyle"が自殺する時に寝起きでも彼は帽子を被っている等かなり作られた役柄だけれど、映画史に残る強烈な存在のキャラクターのひとりであると思う。一方で主人公のJockerはヘルメットに「Born to Kill(生来必殺)」と書くのだけれど反戦バッジをつけていたりして、たぶんこれは二分している世論のメタファーでもあり、結果として911からアフガニスタン〜イラクという流れを見ている世論にも共通していて、その繰り返しの事実にうんざりさえしてしまう。いろいろ読み取れるところがあって深い映画です。あ、あと『時計じかけのオレンジ』に出て来るロシア語と英語を混ぜて作るスラングの"ナッドサット語"が興味深い、、、。

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