2009-12-03

ヘプバーンの最期の映画。[『オールウェイズ』を観る方法]

ずいぶん昔観たなあと思いながら久々に観たのは『オールウェイズ(Always)』。名作ではあるんだけれどストーリー展開が少し強引な感じがB級っぽい雰囲気を醸し出していて、どこか素晴らしいと言いきれないところがあるような。出ている役者はみんな素晴らしい割に何だかなあという感じ。で、あーそうだった!と観ていて思い出したのは実を言うとオードリー・ヘプバーンの遺作だと言う事でして、彼女はちょうど60歳でこれを最期に引退して3年後に亡くなってしまう。しかしよく考えてみたらスクリーンに登場する事はこれ以上もうないと言いきって亡くなるというのは、ファンにとってショックが少ないんじゃないのかなと思ったり。高齢であろうとなかろうと突然好きな役者が亡くなって新作が観られなくなるというのは辛過ぎるし、そう思って観ているとこの映画はスピルバーグからヘプバーンに捧げるメッセージのようにも思えて来る。

オードリー・ヘプバーンが亡くなった1993年というのは僕がいちばん夢中になって映画を観ていた観ていた頃でして、彼女の訃報がTVのニュースで伝えられた時の事を今でも覚えている。マイルズ・デイヴィスの訃報も同じくらい印象強く記憶に残っているけれど、ヘプバーンの場合はひとつの時代が本当に終わったんだなあとしみじみ思ったんですよね。この『オールウェイズ』における天使という役柄も晩年の彼女らしさがよく出てていいし、彼女の最期の映画らしいといえばそうなるんじゃないのかなあ。そんな訳で『オールウェイズ』は最期のヘプバーンを観るための映画という事で:-)

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